世界中からバックパッカーが集う場所といえば、タイの首都バンコクです。「ソンクラーン」と呼ばれる水かけ祭りのシーズンには、普段にも増して旅人たちが集まります。
バンコクの安宿が立ち並ぶカオサン通り付近には本を買ってくれるお店が存在します。どんな本でも買い取ってくれるそうです。そこで今回、日本から持ってきた本を売ってみました。そのお値段は?
・長期滞在のバックパッカー向け
どうしてどんな本でも買ってくれるのでしょうか。それには理由があります。カオサン通り付近には、長期滞在のバックパッカーが大勢います。その人たちが娯楽のひとつとして、自国の言語で書かれた本を購入するんです。
・在庫豊富
記者(私)が訪ねた『SD BOOKSHOP』には、数多くの本が何冊も積まれています。日本の本も相当数ありました。需要があるから多くの在庫を抱えているのかな? さっそく以下の12冊を売り払うことに。
・売り払った書籍
『Twitter社会論』 津田大介
『変なおじさん完全版』 志村けん
『格闘技ハンドブック』 小島 一志 高橋書店編集部
『アジア裏世界遺産』 マミヤ狂四郎
『アジア裏世界遺産とんでもスポットと人を巡る28の旅』 マミヤ狂四郎
『しがみつかない生き方』 香山リカ
『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 上杉隆
『すれっからし』 杉田かおる
『巨頭 孫正義 ソフトバンク最強経営戦略』 大下英治
『かなりHな博学知識』 博学こだわり倶楽部(編集)
『イチロー』 佐藤健
『日本を捨てよ』 苫米地英人
ジャンルはバラバラですが、いずれも人気の著者の本を中心に持ち込んでみました。はたしていくらで買い取ってもらえるのでしょうか?
・うちにはいっぱいあるからね~
「日本の書籍は買ってもらえるんですか?」と尋ねると、おかみさんは「いいわよ」と軽く返事をしてくれました。それじゃあということで書籍を持っていくと「うちには在庫がいっぱいあるからね~」とのこと。さっき買うって言ったのに! しかし記者は持ち帰る気がなかったので「そこをなんとか」とお願い。以下はそれに続く会話です。
おかみさん 「うちはいっぱい日本の本があるから~」
記者 「え、さっき買ってくれるって言ったのに。タダで引き取るってこと?」
おかみさん 「え! タダでくれるの! ありがとう!!」
記者 「いや、違うよ! 買ってくれるんでしょ? この本(Twitter社会論)はいくらですか?」
おかみさん 「しょうがないわね~、この本(Twitter社会論)は10バーツ、これ(変なおじさん完全版)も10かなあ。これも10ね」
記者 「ええっ!? 10バーツって30円じゃん?」
おかみさん 「……じゃあ全部で100バーツ(約300円)でどう?」
記者 「あ、よかった。ありがとう」
結局1冊約10バーツ、日本円で30円で買っていただきました。日本円換算すると安く感じますが、タイの相場で考えるとかなり高額? 書籍の状態が良かったのも、おかみさんの評価の対象になったかもしれませんね。ちなみにタイで10バーツで買えるものは、ペットボトルの水(350ミリリットル)1本程度です。これらの書籍がいつか誰かの手元に行くと思うと、ちょっとワクワクします。
発信元: http://rocketnews24.com/2013/04/17/317984/