タイ再建 鍵握る製造業 洪水対策万全、投資呼び込みや顧客維持に躍起

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トヨタ自動車やホンダをはじめ、日系メーカーの工場やサプライチェーン(供給網)にも大きな被害が出た昨年のタイ大洪水から1年。海外からの直接投資が好調に推移するなど明るい材料が見られる半面、被災した工場のうち完全な操業再開にこぎつけたのはいまだ55%程度にとどまるのが現状だ。持続的な経済再建にはメーカーが国内にとどまることが欠かせず、政府や地元の受託製造企業は投資呼び込みや顧客のつなぎ留めに躍起になっている。

 ◆堤防見学が茶飯事

 タイ中部アユタヤ県のハイテク工業団地。タイ電子機器受託製造サービス(EMS)大手、ハナ・マイクロエレクトロニクスのシニアマネジャー、ウォラシットさんは、同国への復帰に慎重な顧客らに敷地内を案内するのが日常茶飯になっている。彼らは来訪した際、決まって堤防を見てみたいと言うからだ。

 現在、同工業団地では昨年浸水を許した堤防よりも1.2メートル高く、2倍の厚みを持ち排水機能を備えた新堤防の建設工事が大詰めを迎えている。ウォラシットさんは、米アップルや韓国サムスン電子といった企業に製品を納入する業者に県内での生産再開を説得する上で、新堤防は中心的な役割を果たしていると話す。

続き:http://www.sankeibiz.jp/macro/photos/121031/mcb1210310504015-p1.htm

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