在庫の山、横流し疑惑、密輸 タイのコメ買い取り制度が波紋

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タイのディスカウントストア大手ビッグCスーパーセンターは24日、同社のプライベートブランド米を供給しているバンコク郊外パトゥムタニ県のセンディーライス社の精米工場に記者団を招き、製造工程を公開し、品質管理に問題がないと主張した。

 タイでは政府によるコメの事実上の買い取り制度でコメの在庫が積み上がり、倉庫に放置されたコメに虫がわくなどの問題が生じている。こうした状況から、腐ったコメが横流しされ、国内のスーパー、市場などで販売されているといううわさがソーシャルメディアで広がっている。

 一方、カンボジア国境のタイ東部アランヤプラテートでは、カンボジアからの密輸米を積んだトレーラーの摘発が相次いだ。押収量は21―24日で約90トン。タイ産米と偽って、国際相場より高い価格でタイ政府に買い取らせ、利益を得るつもりだったとみられている。

 コメの担保融資制度は2011年8月に発足した現政権の目玉政策のひとつで、同年10月に導入された。今年6月12日までに、国際相場より数割高い価格で4047万トンを買い取り、費用は5887億バーツ(約1兆8000億円)に上った。購入したコメの販売額は計760億バーツにとどまり、巨額の損失が生じる見込みとなっている。また、タイ産米は価格上昇で輸出量が激減し、昨年、1981年以来初めて、コメ輸出世界一の座から転落した。

 こうした状況を受け、タイ政府は今月19日、1トン1万5000バーツとしていた籾(もみ)の買い取り価格上限を6月30日から1万2000バーツに引き下げることを決め、籾を担保に受けられる融資についても、1世帯当たり年50万バーツの上限を6月20日から設定した。

 稲作農家はこの決定に強く反発。25日朝には農家数百人がバンコクの首相府近くで抗議集会を開き、買い取り価格の引き下げ撤回を要求した。

発信元: http://www.newsclip.be/article/2013/06/26/18117.html

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