国際司法裁判所で審理開始 タイ、カンボジア国境紛争 プレアビヒア寺院遺跡周辺の帰属争点

VN:F [1.9.22_1171]
Rating: 0.0/10 (0 votes cast)


国際司法裁判所(本部・ハーグ)で15日、タイとカンボジアの国境紛争をめぐる審理が始まった。ヒンズー教寺院遺跡「プレアビヒア」周辺の国境未画定地域の帰属が争点。国際司法裁判所の判断は10月にも示される見通しで、両国の外交関係と内政に大きな影響を与えるものとみられる。

 国際司法裁判所は1962年、カンボジアの提訴(59年)を受け、同寺院はカンボジア領だとの判断を下している。2008年に寺院は世界遺産にも登録された。だが、遺跡の周辺4・6平方キロの地域は国境線が未画定で、両国軍の散発的な戦闘が発生し、11年には計29人が死亡している。

 このためカンボジアはこの年の4月、国際司法裁判所にタイを再提訴した。国際司法裁判所は約3カ月後、暫定措置として、国境未画定地域に17・3平方キロの非武装地帯を設定し、両国軍に即時撤退を命じた。だが、撤退が実現するまで約1年を要した。

 こうした経緯の末に、15日から19日まで開かれる口頭弁論で、ホー・ナムホン外相率いるカンボジア側は「公正な判断を望む」とし、寺院はカンボジア領だとした1962年の判決を確認。そのうえで歴史的な地図などに基づき、寺院の周辺地域もカンボジアに帰属すると主張する方針だ。

 一方、タイ側は1千ページにおよぶ資料と文書を裁判所に提出しており、外相、国防相などを現地へ送り込んだ。ビラチャイ駐オランダ大使は「寺院の帰属を争うつもりはない。問題は寺院周辺の地域だ」とし、国境未画定地域のタイの領有認定に焦点を絞る意向だ。

 タイのインラック首相は「タイの領土であることを示す十分な準備をした」と自信を示し、カンボジアのフンセン首相は「国民と軍は冷静に」と呼びかけた。

配信元: http://sankei.jp.msn.com/world/news/130415/asi13041519490003-n1.htm

Review

Blog Search : 国際司法裁判所で審理開始 タイ、カンボジア国境紛争 プレアビヒア寺院遺跡周辺の帰属争点
RSS