温首相のカンボジアとタイへの訪問、円満に終了

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11月18日から21日にかけて、中国の温家宝首相は、カンボジアのプノンペンで開かれた第15回中国・ASEAN首脳会議、ASEAN・中日韓協力15周年記念サミット、それに第7回東アジアサミットに出席したほか、カンボジアとタイを公式訪問しました。  

 これに随行した楊潔チ外相は、「温首相の今回の訪問は、地域協力の新たな発展を推進し、関係諸国との二国間関係を推し進め、カンボジア、タイとの善隣友好協力を強固にした。また、南海問題について温首相は中国の立場と主張を改めて説明し、各方面の理解と尊重を得た」と述べました。

 ASEANとの協力について、温首相は次のような原則を提出しました。

 それは相互尊重、相互信頼と善隣友好を堅持し、安全と戦略分野における対話と協力を強化すること。協商を通じて、互いの関心事に配慮する精神の下で、相違点と矛盾を適切に処理すること。協力して国際金融危機に対応し、東アジア地域のより長期的で、より高いレベル、より質のよい発展を促進していくことなどです。温首相はさらに、中国・ASEAN自由貿易エリアの建設、科学技術の協力強化、連絡、交流と協力の推進、密接な人的往来などについても提案を行い各方面に認められました。ASEAN諸国の指導者は、ASEAN一体化に対する中国の支持に感謝し、ASEANと中国の協力がこの地域の平和、安定と発展にとって非常に重要な意義があるとしています。

 現在、ASEANと中日韓3国の協力は重要な段階に入っています。温首相は、10+3(ASEAN諸国+中日韓三国)が危機対応能力を更に強化することを主張しました。各方面は、チェンマイ・イニシアチブの改定作業やアジア債券市場の育成、それにRCEP(アールセップ)・東アジア地域包括的経済連携の交渉開始などに合意しました。会議期間中、中日韓3国は自由貿易エリア設置に関する交渉スタートを発表し、東アジアでのその構築に向け新たな一歩が踏み出されました。

 地域情勢や南海問題について温首相は中国の立場を説明し、「中国は善隣友好政策を堅持し、関係問題は対話と協商を通じて解決されるべきだ。ASEAN諸国と共に努力し、『南海各方面行動宣言」を実施し、この地域の平和安定と協力発展の大局を維持すべきだ。」と述べた上で一部の国の発言に対し温首相は、「黄岩島は中国の固有の領土であり、主権争いは存在しない。中国が主権を守るための行動は正当で必要なものだ」と強調しました。

 中国の立場と主張は、各方面から理解され尊重されています。ASEAN諸国は、南海問題の国際化に賛成せず、中国と協商を保つ意思を表しました。

 一方、温首相は会議期間中、アメリカのオバマ大統領、インドネシアのユドヨノ大統領、マレーシアのナジブ首相、韓国のイ・ミョンバク大統領、インドのシン首相、ニュージーランドのジョン・キー首相、オーストラリアのギラード首相とそれぞれ会談し、二国間関係、地域情勢及び東アジア協力について深く意見交換を行ないました。

 以上のことについて楊潔チ外相は、「温首相の今回訪問は円満に終えた。訪問では国際関係について中国が提唱する平等、相互信頼と協力ウィンウィンの精神を広め、善意をもって隣国に対処し、隣国をパートナーとみなす周辺外交方針を公表した。責任感と建設性のある大国イメージを示した中国は、善隣友好を引き続き堅持し、各国と共に努力し、この地域の繁栄と安定した未来を切り開いていく」とのべています。

参照:http://japanese.cri.cn/881/2012/11/22/161s201316.htm

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