降ろして!と泣く子供まで…タイで恐怖の観覧車に乗ってみた

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 今年3月にカンボジアのアンコールワットがある街、シェムリアップの遊園地で子ども用ローラーコースターに乗った日本人女性が転落死した。

 コースターはカンボジア製で8台のワゴンが連結。ワゴンを繋げるボルトの一部が外れたり、安全ベルトがなかったりと安全性に問題があったという。遊園地の支配人は事故後、行方が分からなくなっており、警察が捜している。

 タイにも遊園地は数か所あり、中高生のデートスポットとして人気がある。ときどき事故はあるが、客足が遠のいたというニュースはまったく入ってこない。そもそも事故が起こるか起こらないかは運次第と考えている節があるからなのだろう。

 タイの遊園地は数が少ないが、タイ人に遊園地に行ったことがあるかと聞くと、ほとんどの人が「ある」と答える。というのは、タイでは事あるごとに開催される地方や村単位の祭りに移動式遊園地がやってくるからだ。

 そんな移動式遊園地に記者が突撃してみた。
この移動式遊園地、移動式だけあって、設備のクオリティーの低さが著しく、結構恐ろしい。

 例えば豆電車はレールに電気を流し、車輪を通してモーターに繋がっているのだが、柵があるわけでもないし、バシバシ火花を散らして走る。今にも感電するか爆発してしまいそうな気がして、見ている方が緊張する。他にも、転落防止の網などが設置されていないトランポリンや、45度という急角度で子どもたちはほぼ飛び降りる覚悟で臨まなければならないエアコンプレッサーで膨らます風船滑り台など、非常にワイルドでアグレッシブなアトラクションが取り揃えられている。

 怪しげな観覧車は大人も乗れるというので試してみた。もはやゴンドラというよりはカゴ。荷重に見合っていなさそうに細い鉄の棒一本でぶるさがっている。そのうちボルトが緩むか、棒が疲労で折れて落ちるのではないだろうか。発電機のようなモーターで回すためスピードは遅いのだが、サービスのつもりか、次の客が来るまで延々と回し続けている。後半、降ろしてくれとマジ泣きをする子どもまで現れた。いろいろな意味でスリルのあるアトラクションだった。

発信元: http://nikkan-spa.jp/460666

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