まるで映画のよう!タイで収監中のシチリアマフィアのボスが身柄引渡しへ。「逃げ得許さず」とタイ司法当局

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まるで映画のよう!タイで収監中のシチリアマフィアのボスが身柄引渡しへ。「逃げ得許さず」とタイ司法当局イタリアの最高裁判所からヘロイン密売代金の資金洗浄(マネーロンダリング)の罪で懲役9年の実刑判決を言い渡され、タイで身柄を拘束されていたイタリア・シチリアのマフィア組織のボス、ヴィート・ロベルト・パラッツオ被告(65)について、バンコクの刑事裁判所は20日、身柄の引渡しを認める決定を下した。今後、上級裁判所で審理が続くが、犯罪者のタイ流入と、入国後の「逃げ得」を許さないとしたタイ政府の姿勢が鮮明に示された格好だ。(写真下は映画ゴッドファーザーから)

パラッツオ被告は今年3月30日、妻とともにバンコクスワンナプーム空港に降り立ったところをタイ国家警察により身柄を拘束された。一貫して容疑を否認、タイとイタリア間には犯罪人引渡し条約の締結がなく対応が注目されていたが、2009年3月にイタリア最高裁が出した有罪判決を重く見たタイ司法当局がイタリアへの身柄引渡しを認めた。

確定判決などによると、パラッツオ被告は1947年7月生まれ。15歳の時にスイスに渡り、ダイヤモンドの取引などを重ねるうちに地下組織と通じるようになり、ヘロインの密売に手を染めた。スイスで刑事被告人となり、84年にはイタリアの裁判所から逮捕状が交付されるなどしたことから、仮釈放中に偽のパスポートで南アフリカに逃亡。名前を変え、在留資格も取得して地下組織を率いていた。

イタリア政府は過去に何度もパラッツオ被告の身柄引渡しを南ア政府に要求。しかし、イタリア国内で行われた過去の刑事裁判で一部無罪判決があったことから、南ア司法当局が「一事不再理」を理由に認めてこなかった。

こうした中、今年1月になって、パラッツオ被告が南アを出国し香港に向かうとの情報が浮上。イタリアの検察当局が香港政庁に身柄の確保を求めたものの、事態を察知したパラッツオ被告が間一髪でバンコクに逃亡。スワンナプーム空港に到着したところでの御用となった。(写真上は収監中のパラッツオ被告)

イタリア・シチリアのマフィア組織はかつて警察組織も太刀打ちできないほど肥大化したこともあったが、近年は徹底した取り締まりで組織は弱体化している。一方、タイ政府も、犯罪者の流入を水際で取り締まる方針を強めており、今年2月のイラン人による爆弾テロ事件でも犯人らを一斉検挙した。

発信元: http://response.jp/article/2012/12/27/187913.html

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